樹林帯の湿地・水たまり・田んぼ横の水路などで、八重山ではどの時期でも見られる。上の写真は、テリトリーを見張る♂、真ん中は産卵行動の♀と、それを警護する♂、下は産卵する♀(思いっきり水面をすくう感じ)。
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コフキヒメイトトンボ
止水の草地に見られる。大宜味村では、コンクールで固められた緩いながれの川に土が溜まり、その草地に発生していた。一番下の写真のように、名前の通り、成熟すると♂は白い粉を吹く。
サイジョウチョウトンボ
2023年10月から西表島で見られるようになったとお聞きしたサイジョウチョウトンボ。少しうろうろしただけだ3か所で確認できたことからすでに広範囲で生息しているものと推測される。ベッコウチョウトンボに追われることが、あったり(写真)、ベッコウチョウトンボと交尾態となって飛翔するところも確認している。また、ベッコウチョウトンボの群れに混じって飛翔、休憩を繰り返すサイジョウチョウトンボも見られた。
サキシマヤマトンボ
朝8:00頃と夕方5:30~の僅かな時間に飛翔する。原因はわからないが、まったく見られない日もある。曇りの日などは3時頃から単発的な飛翔が見られる。2023年は、4月下旬まで朝に飛翔が見られたが、今年2024年は温度が高く発生が早かったためか4月17日から入ったが朝の飛翔は全く見られなかった。♀は、2021年5月20日石垣島で産卵に来たらしい個体を確認したのみで、その後まったく見られていない。
シロオビカワトンボ(クロイワカワトンボ)
石垣島と西表島の上流域、川沿いのほか、山道沿いで見られる。川では、コナカハグロトンボ、チビカワトンボなどと混生することがある。産卵は、単独で行われる(写真上から2番目)ことが多いが、♂の警護がつく(写真上から3番目)こともある(月刊むしに投稿済み)。水中の石・木の枝などに、数分から10分程度かけて行われる。警護がつかない場合、産卵中の♀に♂がアタックしてくる(写真上から4番目)ことがある。交尾は、付近の岩などに止まり行われる。他のトンボが、川から姿を消す5時過ぎでも、産卵・交尾活動が見られる。6時過ぎには、シロオビカワトンボも川での活動が見られなくなる。
タイリクショウジョウトンボ
沖縄では、普通に見られるが、たくさんの個体を見ることはない。未成熟な個体は、水辺からはなれた草地などで見られる(写真上)。2018.6.17台風後の南大東島はタイリクショウジョウトンボだらけ、下の写真は、単独で産卵する♀。
タイワンルリモントンボ(マサキルリモントンボ)
なかなかお目にかかれないトンボ。やや山深く入らないと出会えない。シダがはえているようなところで、見つけられることが多い。産卵(写真一番下)は、連結態のまま行われる。
チビカワトンボ
上流域の渓流、細流でみられる。コナカハグロトンボ、クロイワカワトンボなどと混生することがある。交尾は、岩や植物などに止まり数分行われる。産卵は、苔の生えた岩などに止まり連結または♀単独で行われる。連結での産卵は、短いが、単独での産卵は場所を変えたりしてじっくり行われる。一番下は、朽木に単独産卵する♀、発見したときはすでに産卵しており、発見時から20分以上同じ朽木で産卵を続けた。午後5時ごろには、チビカワトンボの姿を川辺で見ることができなくなる。
トビイロヤンマ
夏には、日の出と日の入り時しか、お目にかかれないトビイロヤンマ。温度が低いためか11月は日の出時の活動はなく、この時は8時過ぎから10時半ごろまでの活動と、日の入りの17時半頃の黄昏飛翔が見られた。なお、前日は長袖1枚では寒いような日で、1日中全く活動がなっかた。なお、上が緑の複眼の♀で、下が青の複眼の♂。
ハネビロトンボ
沖縄本島などの池で見られる、八重山諸島で見つけることはむつかしいと思われる。下の写真、たまたま近くの枝に止まったもの、交尾時間はたいへん長いものだった。