よく見ることができるのは、石垣島と南大東島だと思われる。北上しているとされているが、アカスジベッコウトンボほど、どこでもいるわけではないと思われる。植物などそれなりの環境がないとだめなのか。下の写真は、産卵後の一休み、残念ながら産卵中のまともな写真が撮れず。
タグ: トンボ科
アカスジベッコウトンボ
最近定着した感がある本種。八重山諸島では、普通に見られるようになった。上の写真は、羽化して間もないものと思われる。コフキショウジョウトンボぐらいしかいない過酷な環境でも発生しているようで、下の写真は、カンピラそばの岩盤にわずかにある水辺に産卵している。また、道路わきの水の溜まったところでも本種を見ることができる。アカスジベッコウトンボの交尾を観察することは、よくあるが、写真を撮るとなると、なかなか難しい。飛翔しながらで終わることもあるし、止まってもとても短い時間。短さは、コシブトトンボと同等か。
アキアカネ
6月に羽化した後、山地に避暑に行くトンボとして、新聞によく取り上げられる。水辺にもっどてくるのは9月頃、10月まで見られる。一番上の写真は、羽化後をとらえたものだが、ヤゴがらが写っていない。羽化したところから、すでに移動した後と思われる。他のトンボは概ね夜明けの時間でまにあうが、アキアカネだけは、もっと早起きをしないと、ダメなようだ。
アメイロトンボ
主に夕刻に飛び回る。早朝も活動するが、時間が短い。写真の南大東島や本島、石垣島などでは、池で観察しているが、与那国島はやや流れの緩い川で見つけた。観察では、交尾中止まることなく、数秒で終わる。その後すぐに♂が警戒する中、産卵を始める。曇りの日には、3時ごろから翔び始める。どちらかと言うと、開けた所を好み、林間に完全に覆われた所では、本種を見ることはない。(オオメトンボが見られる。)ちなみに、産卵の写真は、サトウキビ畑に囲まれた人工的な池。
ウミアカトンボ
石垣島や沖縄本島でも見られるらしいが、お目にかかれていない。南大東島では、天水桶や池などで発生していると思われる。7時前には、♂・♀とも水辺にあらわれる。赤みの強いほうが♂。産卵は、連結して水面上に行われる。
エゾカオジロトンボ
下の♂はこの写真この前に、モイワサナエを無理矢理連結したが、空中であばれられ落下、モイワサナエは逃げていった。
オオキイロトンボ
図鑑では、沖縄本島・石垣島・西表島などが生息地として挙げられているが、これまで石垣島では1回のみ、西表島でも1回のみ。高所を飛ぶ本種を、観察することがある。(写真上) 池では、昼前頃生殖活動が観察できる。(写真中)産卵は、連結産卵・警護産卵・単独産卵が見られる。
オオキトンボ
愛知県では、もう見られなくなった本種。9時頃から12時頃まで産卵に池に訪れる。連結、稀に単独で打水又は打泥産卵を行う。交尾は、T1池では、9時頃にわずかに見られるのみであったが、これは田んぼに囲まれた池であるため他所で交尾したペアが飛来するためであるのか。T2池では、オオキトンボの数は少ないが、池の周りでボツボツ見られた。ここは、ある程度山に囲まれているためなのか。
オオハラビロトンボ
樹林帯の池、湿地などで見られる。上の写真は、♀が産卵のためホバーリングしており、写真は写っていないが♂がそばで警護していた。下の写真は♂
オオメトンボ
夕刻のトンボ。沖縄本島、南大東島、石垣島、西表島、与那国島で確認している。初めて本種を見たのは、与那国島の樹林帯の流れ、暗闇の中、縦横無尽に飛ぶためまったく手が出なかった。開放水面では、水際を飛ぶことが分かり、やっとカメラに収めることができた。飛びながらの交尾時間は数秒(写真上から2番目)、その後♀単独で産卵産卵に入った(写真中)。産卵は、水面近くの植物、浮遊物などに沿って行われる。単独産卵では、産卵中に♂にさらわれていくことがあり、♂が警護産卵をすること(写真一番下、右上が♂)もある。産卵は、あちこちで行われる場合と、一か所で行われる場合があるが、一か所の場合左右に翔びながら、1回づつ産卵を繰り返す。その場合、水面近くになると下から2番目のような姿勢をとる。曇りの日には、早くから水辺にあらわれる。開放的な所で本種を見ることはなく、樹林帯のある水辺のみに生息する。